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研究プロジェクト

PROJECT

新興・再興感染症制御に向けた
橋渡し研究

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新興・再興感染症制御に向けた橋渡し研究

研究概要

コンゴ民主共和国(Democratic Republic of the Congo; DRC)は顧みられない熱帯病(Neglected Tropical Diseases; NTDs)、マラリア、エボラウィルス病、新型コロナウィルス感染症(COVID-19)に代表される新興・再興感染症の世界最大流行国である。DRCにおける感染症による疾病負荷は自国民を苦しめるほか、日本をはじめ諸外国にとっても、世界的アウトブレイクの震源地として早期警戒と中止を継続すべき対象である。

DRCでは5歳未満死亡の25%をNTDsとマラリアが占めている。加えて、エボラウィルス病の度重なるアウトブレイクやCOVID-19の流行も重なり、これら感染症への対策はグローバルヘルスの中心的課題である。そして解決すべき課題は、有効な診断や医薬品が存在しないという医学的問題にとどまらず、脆弱な社会基盤やコミュニティの貧困問題にまで及ぶ。

我々は、DRC国立生物医学研究所(National Institute for Research and Biomedical; INRB)の協力のもと、新興・再興感染症の制御・制圧に向けたトランスレーショナルリサーチ拠点を構築した。国立研究開発法人日本医療開発機構 (Japan Agency for Medical Research and Development: AMED)の新興・再興感染症研究基盤創生事業における海外研究拠点の一つとして、2020年度より支援を受け研究プログラムを推進している。

本拠点を活用し、以下の国際共同研究を展開している。

  • アフリカトリパノソーマ症に対する医薬品開発
  • COVID-19に対する診断法開発
  • マラリアの薬剤耐性機序、重症化因子の解明

期待される成果

人種・国境・ディシプリンを超えた協力により基礎科学と臨床開発のギャップを埋め、一刻も早い社会実装や疾患制御への貢献を達成する。本取り組みを通じて、アフリカのユニバーサルヘルスカバレッジ、社会経済的地位の工場、人材育成、そして我が国の防疫対策に資することを目指している。

共同研究機関

相手国機関:コンゴ民主共和国国立生物医学研究所(INRB)
国内機関:大分大学、慶應義塾大学、大阪大学、長崎大学、東京医科歯科大学